前半こそは割と牧歌的な展開でしたが、青年へと成長したシヴドゥが滝を登っていく辺りからインド映画のテンションでグイグイと引き込まれる展開に。細かいところは『HIGH&LOW THE MOVIE』シリーズ同様幾つものツッコミどころが出てくるのですが、その辺『細けぇこたぁ良いんだよ!』的な感じでド迫力の映像(CGバリバリ使いまくり)と音楽のパワーで持っていきます。シヴドゥがあの"バーフバリ"の生き写しであること、そして彼の国の民衆がその顔をひと目みて『...バーフバリ!』となってからはもう『バーフバリ!バーフバリ!』と連呼が止まりません。(この辺り、何でこんなにも民衆の支持が厚く、カリスマ的な人気があるのかは"王の凱旋"で語られる事になるのですがその辺もまぁ気にしなくてもOK)。
巨象 vs シヴァガミ様...?かと思いきや颯爽と登場するバーフバリ。そして象を瞬殺(殺しては無いけど)。もうこの時点でバーフバリ様ヤバい。
カッタッパとの諸国漫遊二人旅→デーヴァセーナとの出会い、のあたりは、『1』ではあまり見られなかったギャグ路線シーンが続く。これはこれでちょっとウケた。デーヴァセーナ初登場シーンは『美しさで人が吹っ飛ぶ』的演出も。『HIGH & LOW THE MOVIE 2』でマイティウォーリアーズが音楽の力で(何もしてないのに)敵を吹っ飛ばした時以来でしょうか。
『1:伝説誕生』でも登場して度肝を抜いていた『前方に鋭利な刃物を回転させる装置を付けていた車』、マッドマックス怒りのデス・ロードに於ける『ドゥーフ・ワゴン』、HIGH&LOW THE MOVIEに於ける達磨一家の『ボンネット前乗り&片輪走行』に匹敵するぶっ飛び具合だったように思います。登場時思わず爆笑しちゃったもんw
という訳で圧倒されっぱなしの2作品計5時間。『映画館で観て良かった〜!』と心の底から思える超弩級の映画でした。パンフレットで映画評論家の江戸木純氏が以下の様なフレーズでこの映画を評していますが、この形で個人的に作品を形容するならば、『マッドマックス 怒りのデスロード』『ララランド』『HIGH&LOW THE MOVIEシリーズ』『マトリックス』『300』『暴れん坊将軍』辺りを混ぜこぜにして割らずにそのままのボリュームや豪華さでインド風味をブレンドした感じ...と言えば良いでしょうか。(『王の凱旋』を観る前に、個人的に好きな映画を"割らずに混ぜた"ような感じだ、と形容していましたがこの辺りのニュアンスを同じように形容している人が居た事に嬉しさを感じました)